旧東欧を旅行した際、西側からスロベニアの首都リュブリャナに行くには真夜中着のオーストリアからの列車に乗るしかなかったので、伊トリエステからバスで国境を越えてスロベニアのセジャーナに行き(13:30頃着)、そこから列車でリュブリャナに入る(17:30頃着)ルートを取った。

トリエステからのバスが着いた(降ろされた)のは人気のない住宅地の真ん中。
(西側の感覚では駅近くの賑やかなバスターミナルに着くと思っていた)
運転手氏が駅と指差した方に向かったけれど、それらしき建物は見当たらず、ようやく通りかかった人に英語で「駅はどこですか?」と尋ねると、目の前を指差された。

見た目は東側チックな集合住宅、でも向こう側に列車らしきものが見えたので、入口の木戸(本当に普通の木のドア)を開けると、切符売り場とネスカフェ(1種類のみ)の自販機しかない駅だった…orz
「西側の感覚」で駅≒人が集まって賑やか≒売店や食事処が構内に沢山ある、だったため、「駅で何か食べよう」が「昼食食べ損ね」に。

前振りが長過ぎで申し訳ないm(_ _)m

今回のロシアのウクライナ侵攻も、我々はこの「西側の感覚」で非難しているわけで、
「東側の感覚」では「我々の指示に従わない同胞に言うことを聞くよう(武力で)説得している」(それでも当初の言い分「東部ロシア系住民を虐待から救済する」からは随分変容しているが)に過ぎないのだろう。
ロシア国民も「自分たちの進む道はお上が決めてくれる」生活に慣れ切っているだろうから、プルシェンコのように世界選手権からのロシア選手締め出しに憤慨した最後を「大統領を信じている」という西側の感覚では信じられない言葉で締めくくる訳で。西側の情報もどんどん入っている時代なのに頭の中が昔のまま、根底で懐疑的。

中国も同じ共産主義国家なので「やり過ぎ」とロシアを諫めはしても、それに対する西側の経済制裁には(それとこれとは関係ないと)反発する。

ただ大統領を始めとするウクライナ国民のインタビュー等を聞いていると殆ど西側の感覚。しかも生まれた時からその体制が当たり前で育ってきた我々とは異なり、ようやく(お上を気にせず)自由に発言し自由に生きる権利を得た(国になった)訳なので、「絶対に(この権利と国家を)失ってなるものか!」と頑張っているのだと思う。

日本人の中には西側の一般人まんまのウクライナ大統領の発言や姿勢を、「もう少し上手く立ち回り、今は引いて(プーチン後の)捲土重来を期せば良いではないか」と言う人もいるけれど、それも西側の主観に過ぎない訳で。
大統領の徹底抗戦を国民の9割が支持している以上、彼等にとっては「ここで引いたら終わり(共産主義に逆戻りは絶対に嫌)」なのだということを理解し、可能な限り支援してあげるべきだと思う。

ただ支援しようにも日本は逃げて来れる距離でもなく。
映像を見る限りでは周辺国が最大限支援しているようなので一安心だけれど、ウクライナが抵抗すればするほどプーチンは力づくでねじ伏せようとするため、状況がどんどん悪化して行くのが見ていて辛い。

かといって西側を知っている筈のロシア人ですら前述の発言だから、国内でクーデターなど期待できそうにもない(蜂起しそうな人物は悉く毒殺されるし)。
何とか早く手を引いて貰う手はないものか…。