美談ではない

今朝のNHKニュースで、コロナに感染した自宅療養者に食べ物を届けるシンガーソングライター氏の特集をやっていた。
聞いたことのない名前だったので最初「売名行為?」と思ってしまったんだけれど、さにあらず。物凄くしっかりした方で感心した。曰く「「自助」「共助」もさることながら、そもそも「公助」が足りていない。(自分達の活動は)美談ではない、(日本)社会が至らないのだ」と。本当にその通り。

NHKも「美談」として取り上げたかったのだろうけれど、きっちり釘を刺されていて、そういう意味でも面白かった。

「おもてなし」もそうだけれど、社会システムの至らない部分を個人の器量でカバーしているに過ぎない。それを(TV番組等で)自画自賛するなど論外、むしろシステムとして確立していないことを残念に思う。
例えば電車やバスで席を譲る行為。母と一緒に西欧何か国かを旅行した際、周囲の客は必ず母に席を譲ってくれた。(財布を掏った国もあったけどww)それはその国で社会システムとして確立しているということ。でも日本では疲れている人など他を押しのけて我先に着席し、席を譲る行為は個人の好意に留まる。どちらが成熟した社会なのかと問われると前者だよね…ということ。

 

本日のBGM: "Come On Eileen"(Dexy's Midnight Runners:1982)
英国出身のデキシーズミッドナイト・ランナーズが全米No.1を獲った曲。一発屋だったけれど、ヴァイオリンやパンジョーも加わったケルト民謡風の曲調が楽しい。洋楽にしては表打ちリズムなので日本人にも馴染み易い曲だと思います。

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