気概

命の保証などない状況なのに、この行動は凄い。
長年虐げられてきた国だからこそ「自由」の価値を殊更知るのだろう。それに引き換えそれが当たり前の西側EUの煮え切らなさと(訪欧が来週という)アメリカの呑気さよ。

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彼等にとって歴史的にも地理的にも「明日は我が身」であるため、NATOウクライナへの支援を強く申し出ていることは前々からニュースになっていた。でも西側が反対するため組織としては身動きが取れない。その間にも民衆の命など意にも介さないロシアは無差別攻撃でウクライナを蹂躙し続ける。

EUは非公式の訪問としているけれど、「今攻撃したらEUNATOへの宣戦布告と見做す」と言っているに等しい。この3首脳が己の個人的な立場(EUNATO加盟国の長)で出来る最大限の事をしてくれたと、ウクライナ大統領も嬉しいだろう。
列車で着いたそうだから物資も運んで来ているだろうし、少なくとも彼等の滞在中ロシアはキエフをミサイル攻撃することは出来ない。それでも攻撃命令を下すなら、プーチンはいよいよ正気を失っているという判断も出来る。
言葉で言えばそうだけれど、それを現状で実行しようという気概が凄いと思う。
ロシアとしてはウクライナ西部の軍事物資の集積地をミサイル攻撃したのは下手こいたね。あれで西側の危機感を一気に高めてしまった。

昨日(プロパガンダ)ニュース番組中に反戦のプラカードを掲げた、ロシア第1テレビの勇敢な女性職員は罰金だけで釈放されたそうだけれど…すぐに身を隠した方が良さそうな。きっとそれだけでは済まないだろうから。

南部マリウポリでは拉致した市長の代わりに傀儡(親ロシア派)の市長を送り込み、「選挙で選ばれた委員会が統治します」とか言っていたけれど、その選挙が民主的でも公正でもないことは火を見るより明らか。
まぁ共産主義独裁者の頭はどれも似たり寄ったりなんだろう。どこぞの国も香港に同じことしていたっけ。あれは「国内」だったため他国も文句は言えど手は出せなかったけれど、今回は違う。台湾に手を出したらどうなるか思い知っただろうよ。